COLUMN

デジタルエンジニアリングコラム

2021/03/26 デジタルエンジニアリング

3D CADデータを活用したVRコンテンツ開発への道(第3回)

前回に引き続き、開発中の事例や弊社がどの様に対応したかを具体的に紹介していきたいと思います。
以下の図は進めるなかで苦労した部分やポイントとなる部分をステップ順にピックアップしたものです。

前回は①~③の内容についてご紹介させていただきました。
今回は④~⑥の内容について順番にご紹介していきます。

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④プログラミング(イベント処理)
VRコンテンツでは様々なイベントを発生させることで、より臨場感のある体験ができたり、ユーザーに感動や驚きを与えることができます。
イベント処理は発生させるタイミングがとても大事ですが、発生させるタイミングもスクリプトで制御します。

例えばバイクがゴールを通過した瞬間にイベントを発生させようとする場合、バイクが通過したことを認識することと、それをトリガーにイベントを発生させるプログラムが必要とされます。
その様にある物体があるポイントを通過した、または進入したことを認識するためには、前述にもあるコライダーを用いて行います。

コライダーには二通りの使い方があり、通常のコライダーとしての使い方と、トリガーとして使う方法があります。
通常のコライダーとして利用する場合、接触したらキャラクタは止まりますが、トリガーの場合は接触した情報だけを発信し、キャラクタはそのまま通過できます。

今回のプロジェクトでは、そういったトリガーから受け取った情報をきっかけに様々なイベントを実行していくようにプログラミングしています。

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⑤パフォーマンスの改善
VRコンテンツは描画処理のパフォーマンスがとても大事です。
それはコンテンツの描画処理に遅延が発生してしまうと没入感が損なわれることはもちろん、VR酔いと呼ばれる乗り物酔いに似た症状の原因にもなってしまいます。

今回のテーマとなっているバイクの走行には真っすぐでとても広いマップが必要とされます。
また、風景も没入感には大事だと考え、なるべく広いマップを用意しました。

そのため何も対策せずに実行した場合は描画処理が遅れてしまい、とてもリアルとは言えないコンテンツとなっておりました。

そこで、オクルージョンカリングと呼ばれる処理を導入しています。
オクルージョンカリングとは簡単に言えば前面にあるゲームオブジェクトで隠れて見えない部分を描画しない様にするための処理です。

これをすることによりUnityが処理する描画を最小限に抑えることができ、描画遅延を取り除くことができました。

今回のプロジェクトでは、コンテンツを作っていく過程でいろいろなアイデアを追加していく様な進め方をしています。
そういった進め方ではパフォーマンス悪化時の対策による手戻りが多く、手段が限られてしまうこともあります。

VRコンテンツを作る場合は特に、事前にやりたいこと、実現させたいことを出し切ったうえで開発に取り掛かることをおススメします。

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⑥Arduinoとの通信
今回のプロジェクトではよりリアルな体験を追求するべく、実際のスロットル操作や走行時の振動や風を体感できる様にしています。
その中で、スロットルのON/OFFで速度の調整が出来るようにし、速度に応じた振動、風を発生させる処理をArduinoと連動して行っています。

Arduinoとは小型のマイコンであり、コンテンツと連携させることでより自由度の高いコントロールを実現できます。
ArduinoとUnityで連携しようとする場合、最も簡単な方法としてはUniduinoと呼ばれる有償アセットを使用する方法です。

今回のプロジェクトでは技術力アップを目的としているため、Uniduinoに頼らずプログラムを自作する方法で実現しています。

自分で作る場合でもそこまで難しいプログラムは必要ありません。
というのもArduinoと行うシリアル通信に関しては.NetFrameworkに含まれるIo.Portsというクラスを利用することで簡単に実現することができるからです。

Arduinoなどのシリアル通信により制御可能なデバイスを導入することで、インタラクティブでより自由なコンテンツを実現することが可能です。

いかかでしたでしょうか?VRコンテンツを作成する上で弊社が躓いた部分や大事なポイントと思われる部分を二回にわたって紹介しました。
次回は実際に完成したコンテンツを紹介させていただきたいと思います。

第4回記事はこちらから閲覧できます。

弊社では3Dスキャンやリバースエンジニアリングといったサービスも行っております。
現在この様な技術とVR技術を掛け合わせたサービスも検討しております。
何かお悩みをお持ちでしたら、お気軽にご相談ください。

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