経路設計とは、自動車内において、ワイヤーハーネスが何処を通り、何処に固定し、どんな外装材を使用するかを決めていく業務です。言葉では簡単ですが、ボデーや内装、各搭載部品、更には内外装デザイン、工場での組付け等々、様々な要件を考慮しながら設計を行っていきます。
自動車には100近いシステムが搭載されています。ハイブリット車や電気自動車、燃料電池車等、新しい分野の自動車もどんどん増えています。今後は自動運転等、更に新たなシステムが搭載されていき、自動車の回路数は増大の一途を辿っております。それら様々なシステムに、電源や信号等を如何に効率よく分配するかを考えるのが回路設計の業務です。
ワイヤーハーネスは、電線、端子、コネクタ、外装、クランプ、各電子部品等々、様々な部品で構成されております。それら各部品の要件を満足させ、且つワイヤーハーネスの生産性を考慮した設計が必要となります。車両の要件、ワイヤーハーネスとしての要件、それら全体の取りまとめ役を開発業務と呼んでおります。
ワイヤーハーネスには、経路を規制したり、電線を保護したり、コネクタを固定する目的で、プロテクターやコネクタホルダーと呼ばれる樹脂部品が搭載されております。この樹脂部品の専門設計部門を部品設計と呼んでおります。
部品設計は、金型要件だけでなく、車両要件、ワイヤーハーネスの製造要件等々、様々なノウハウが必要となります。