COLUMN

デジタルエンジニアリングコラム

2023/11/13 3Dスキャン

【第1回】リバースエンジニアリングの難しさとそのデータの価値について

【第1回 STLデータ】
3Dスキャンしたデータはstl、obj、ply、txt・・等々、扱うソフトにもよりますが、様々な形式での出力が可能です。

またエリアスキャン(左記は弊社呼称)等の工場全体やプラントを3Dスキャンするものは点群データのtxtデータで作業される事もありますが、今回の記事では一般的なSTLデータと呼ばれるファイルについて述べさせて頂きます。

これは元々アメリカの3DSystems社が3次元CADソフト用に開発したファイルフォーマットで、多くの3次元データを扱うソフトにサポートされている形式です。

3Dスキャンでよく使われているSTLデータは三つの頂点とそれらを結ぶ線、表面/裏面の区別となる法線ベクトルを持つ三角形で表示されます(figure.1)。

曲面形状(R形状)はその三角形が密になって形成され、お互いに形状の繋がりのある曲率連続性は持たずに各々が独立した形で表現されたものであります(figure.2)。
一つ一つの三角形はポリゴンと呼ばれています。

3dscanrev_1

3Dスキャンに関するよくあるお問合せとして、「3Dスキャンしたデータ(STLデータとする)は、CADで扱いやすいようなソリッドデータ、もしくはサーフェスデータでしょうか?」と聞かれる事が多いですが、答えは「NO」です。

CADデータにSTLデータをインポートして扱うソフトや機能自体がオプションとなって拡張されたライセンスもありますが、一般的にはインポートは出来ても画面上で表示するだけであり、距離測定、体積測定、面積測定、重心測定 等、簡易的な計測のみ可能な事の方が多いです。

このように、今回は3Dスキャンでよく使われるSTLデータというデータ形式について述べさせて頂きました。
第2回は3Dスキャン及びリバースエンジニアリングの活用場面について述べさせて頂きますのでご期待下さい。

<次回記事:【第2回 3Dスキャン及びリバースエンジニアリングの活用場面】

また、弊社ではものづくりのノウハウを活かした3Dスキャンサービス、アフターサポートも充実した3Dスキャナの販売も行っております。
ご用命の際は、ぜひ下記リンクよりご依頼ください。

3Dスキャンサービスに関する詳細・ご依頼はこちら

モビテックへのお問い合わせはこちらから

製品設計、3Dスキャナ、3Dスキャナ販売、CAD販売、
CADカスタマイズ、NVに関するお問合せはこちら

CONTACT

contact

Copyright © 設計・評価・解析に至るまで総合的に手掛ける自動車開発専門のエンジニアリング企業 株式会社モビテック All Rights Reserved.