COLUMN

デジタルエンジニアリングコラム

2019/04/15 リバースエンジニアリング

スキャナの原理と不得意事例

今回はスキャナの原理をご説明させていただきながら、不得意な事例をご紹介させていただきます。

まず初めにスキャナの原理を説明します。
スキャナは本体から光が出て、測定対象物にその光が当たって、戻ってくる光を本体の受光部でキャッチする事で、その計測した点の位置情報を取得しています。

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しかし、必ずしも測定対象物に直接光を当てることができる好条件ばかりではありません。
例えば本体からは光が出ているものの、測定対象物にリブがあることによって戻ってくる光を受光部でキャッチできない場合は測定ができません。

下図はそのイメージ図になります。
こういった場合、スキャン時のアプローチ角度を変更しながらスキャンしていきますが、測定対象物の形状によってはどのアプローチ角度からもリブが邪魔となり計測できない場合があります。

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また、測定対象物に光が当たっているものの、その光が測定対象物を「透過」して受光部に光が戻ってこない場合も計測できません。
事例として、自動車のカーペットやガラス、ぬいぐるみが挙げられますが、ここでは実際に、ぬいぐるみを使ってスキャンしていきます。

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一見、上手くスキャンできているように思えるのですが、これはスキャンしたデータを編集ソフトを使って編集しているからです。
実際には、スキャンだけでは一本一本のぬいぐるみの毛が再現できず、形状としてはぼやけたようになってしまうのです。

つまり、光は100%完全に透過するのではなく、ごく一部の光のみ受光部に戻ってきている、又はスキャン時に発生したノイズを点として拾ってしまっているということになります。
それらにより、ある程度はスキャンができるのですが100%とは言い切れませんし、スキャン時の精度も悪い状態になります。

羊(リバースエンジニアリング)

以上に挙げた不得意な事例の他にも、黒物や光物が各スキャナメーカー様の中で研究課題/開発課題になっています。
3Dスキャンと言えども、まだまだ「100%スキャンできる」ものではありません。

黒物に関しては光を吸収してしまう色合いに原因があり、光物に関してはスキャン時にノイズが発生しやすい為、それを点として拾ってしまっていることに原因があります。
中でも後者のノイズは厄介で、一見取得できている点群のように見えますが、それがノイズなのか、ノイズではないのかという判断が難しいのです。

さらに、黒色で表面にクリアコーティングが施してあるモノは黒物、光物の要素を2つも持っている事になります。
その場合、一般的には「現像液を対象物に塗布」した上で3Dスキャンします。
弊社スキャナは現像液を対象物に塗布しなくても3Dスキャンできる機種ですが、必ずしも現像液塗布なしで100%スキャンできるものではありません。

以上のことから、スキャナにはまだまだ不得意分野が残されており、これから如何にしてこの課題を乗り越えていくかがスキャナの現状の課題と言えます。

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