2021/12/01 3Dスキャン・リバースエンジニアリング
3Dスキャンして作成されるデータファイル形式についてご紹介したいと思います。
代表的なデータファイル拡張子は「.stl」です。
その他にも「.obj」「.wrl」「.ply」等・・もありますが、弊社ではカラーテクスチャ付きの3Dスキャンデータや、3Dプリンタで色が付いたものを造形したい時にこれらを使用しています。
工場全体をスキャンするような大規模のエリアスキャンは、部品などをリバースエンジニアリングする時と違って、一般的に「点群データ」で処理しますので「.asc」「.txt」「.xyz」「.pts」「.lsproj」「.fls」等・・といった形式になります。
今回は代表的な「.stl」について述べたいと思います。
stlデータは図のように三角形のポリゴンとして表現されます。
今から約17年前、私が某自動車内装メーカーに勤務していた頃、当時は最先端であった3Dプリンタ機が導入され、衝撃をうけた事を今でも覚えています。
それまでは設計した製品は試作図面を書いて試作部署に依頼してメーカーで製作といったように、私の手元に製品が届くまで3W、4Wが当たり前で・・、早くモノを作って設計確認したいけど出来ないって具合でした。
3Dで設計したCADデータから「.stl」でファイル出力して3Dプリンタ機を動かして帰宅、次の日に出社したらモノが出来ているという、今でこそ当たり前ですが当時は本当に衝撃で夢のマシンでした。
その時初めて「.stl」というものを知りました。
私の中で「stlデータ = 3Dプリンタで造形する時に使うファイル拡張子」という一種の固定概念が生まれたのもその時期でした。
3Dプリンタの普及、3Dスキャナが近年身近になった事もあり、お客様と会話する中で少しづつですがstlデータの認知度が上がってきていると実感しています。
しかし、「stlデータの活用術」においては、まだまだ浸透薄であり、3Dプリンタ以外で上手く活用できているお客様はなかなかいらっしゃいません。
次回コラムでstlデータの活用術を少しご紹介したいと思います。