2021/05/31 NV事業
送風用のファンは扇風機だけでなく、パソコンやエアコンの室外機など、さまざまな製品で利用されています。
自動車の分野でもエンジンの冷却だけでなく、電気自動車のモーターやバッテリーの温度を一定に保つために採用されています。
しかし、回転時に騒音が発生する為、問題になるケースがあります。
今回は扇風機を利用してファンの騒音を測定したので、ご紹介させていただきます。
回転物が搭載されている機械は回転数と比例関係にある周波数で振動騒音が発生します。
そのため、マイクロフォンと回転センサーを使用して送風ファンの周波数特性を明らかにします。
送風機の出力が最大の状態から計測をはじめ、電源を落として回転が止まるまでの騒音を測定します。
これにより、回転低下時の周波数変化を確認し、回転次数によるものか、共振によるものかの区別をできるようにします。
測定した騒音をカラーマップで確認すると150.7Hzで騒音が発生していることがわかります。電源を切った際に、回転数の低下に応じて騒音の周波数も減少していることから、これらの現象は回転の次数に乗った現象であることがわかります。
回転の次数で発生する振動騒音の周波数は次の式で求めることができます。
今回測定した送風ファンは電源ON時に2261rpmで回転していました。
よって回転4次で発生していることがわかります。
今回測定している扇風機は4枚の羽根が付いているため、回転4次は扇風機のファンによる騒音だと考えられます。
弊社では自動車関連以外の振動騒音解析も受け付けております。
「関連企業で振動騒音解析を専門にしている会社がない」「他事業に新規参入したが、他社とのつながりが希薄でどこの会社に頼めばいいかわからない」などありましたらお気軽にご相談ください。