2020/11/26 NV事業
今回は自動車の実稼働解析についてご紹介させていただきます。
実稼働解析は各測定点で測定した実際の振動をアニメーションにより可視化する解析方法です。
振動を可視化する解析方法はモーダル解析もありますが、そちらは共振に注目した解析方法になるため、起震源の振動をふまえた考察をおこなうには適しておりません。
実稼働解析を実施する為には測定点の座標情報と実働データの測定が必要になります。
<ジオメトリ―の作成>
ジオメトリ―は測定点の座標と隣接する部品の情報を入力することで作成するアニメーション表示用の簡易モデルです。
各測定点の位置関係を測定し、測定点の絶対座標を求めます。
座標を解析ソフトに入力し、構造上隣接している測定点を線で結び、辺や面を作成します。
<実働評価>
実稼働解析で表示したい測定点の振動データを計測します。
ジオメトリ―で表示するすべての測定点に測定器を取り付け、測定をおこないます。
車両の振動を3次元的にとらえるため、測定器は3軸の加速度センサーを使用します。
解析時に基準となる振動の位相を設定することですべての振動の位相関係を確認できるようにします。
測定したデータをジオメトリ―に関連付けをおこない、実稼働解析をおこないます。
振動の大きさと位相関係を可視化することで、振動の発生要因を明らかにします。
「自社で保有する測定器だけでは全体の動きが把握できない」「自社部品の振動だけではなく、隣接する部品との振動関係も把握しておきたい」などがありましたら、お気軽にご相談ください。