2022/12/28 NV事業
弊社ではNVの課題に対してハンマリング試験で課題となる周波数とモードを特定し、対策方法の提案をしています。
今回は、対策方法の1つである「制振材の貼り付け」により、振動低減に効果があることを示したいと思います。
【検証方法】
H型のアルミプレートの各モードで振動が大きくなるポイント2カ所に対し、加速度センサーを貼り付ける。
加振位置は、写真の×印で実施する。
制振材は、鉛シートをアルミプレート全面に貼り付けます。
制振材の効果は、各モードの「伝達関数」と「減衰率」を比較する。
減衰率は、下図に示す「半値幅法」で減衰比を求めてから算出する。
評価結果(1次モード)
上記のグラフから、制振材を貼り付けることで、伝達関数が下がることを確認できた。(グラフ:A部) 減衰率も上がり、制振材の貼り付けで振動低減に効果があることを確認できた。(0.02%→0.22%)
アルミプレートに制振材を貼り付けた際に共振周波数が下がっているのは、制振材追加により質量が大きくなり固有振動数が小さくなったと考える。(下式の質量mが大きくなった)
その他にも、モードを考慮した制振材の検証を実施したため、次回のコラムにて「ハンマリング試験による制振材効果確認②」を掲載予定です。
弊社では、条件違いや対象物によって異なる測定方法の精査・提案を致します。
「ハンマリング試験をしてみたいけど、やり方がわからない」や「この制振材でハンマリング試験を実施してほしい」などありましたら、お気軽にご相談ください。