2023/02/13 NV事業
前回は、制振材の貼り付けで振動低減に効果があることを確認できました。
前回の記事:ハンマリング試験による制振材効果確認①
今回は、制振材の効果確認として、下記2項目の検証を実施したので紹介します。
・制振材貼り付け範囲の違い
・モードによる効果の違い
制振材貼り付け範囲の違い
制振材を全面に貼り付けた場合と部分的に貼り付けた場合で比較を行う。(写真1参照)
写真1 制振材貼り付け範囲 (左:全面貼り付け、右:部分貼り付け)
評価結果(1次モード)
上のグラフより、制振材貼り付け範囲は大きいほうが振動低減効果も大きくなることを確認できた。
モードによる効果の違い
アルミプレートのCAE解析結果から、中央部の動きが大きいモードと小さいモード(図1参照)でそれぞれ中央部に制振材を貼り付けた時の減衰性能を比較する。
図1 CAE解析結果(左:4次モード、右:8次モード)
図1より、4次モードでは中央部の動きが大きく、8次モードでは中央部の動きがほとんどないことを確認できる。
評価結果(左:4次モード、右:8次モード)
上のグラフより、プレート中央部の動きが大きい4次モードの方が、振動低減効果が大きいことを確認できた。
逆にプレート中央部の動きがない8次モードでは振動低減効果をほとんど得られなかった。
以上より、制振材貼り付け位置は、振動低減したいモードの動きが大きい部位に貼るのが効果的であることを確認できた。
弊社では、条件違いや対象物によって異なる測定方法の精査・提案を致します。
「ハンマリング試験をしてみたいけど、やり方がわからない」や「この制振材でハンマリング試験を実施してほしい」などありましたら、お気軽にご相談ください。