2021/08/31 NV事業
前回の記事に引き続き、アイドリング振動について紹介します。
今回は乗員が感じ取る振動に焦点を当てていきます。
乗員に伝わる振動、騒音にはいくつか種類がありますが、今回は運転手の座席に伝わる振動を測定するために加速度センサーをシートレールに取り付けます。
また、運転手が聞く騒音を確認できるようにヘッドレスト側面にマイクロフォンを取り付け、耳位置での騒音を測定します。
シートレール振動、車内音共に振動騒音の発生源であるエンジンで測定できた周波数以外で大きな振動騒音は発生していないことがわかりました。
そのため、運転手の感じるアイドリング振動は主にエンジンの爆発によるものだとわかります。
シートレール振動と車内音共に爆発1次で振動騒音が大きくなっている原因は発生源であるエンジンの振動が爆発1次で最も大きくなっているためだと考えられます。
また、車内音で爆発3次が大きくなっている原因は発生源の振動が大きいことと、A特性をかけた結果だと考えられます。
A特性は人の聴覚に近似させる目的でかける補正値であり、1000Hz以下では周波数が低くなるにつれてマイナス側に補正値が大きくなる傾向があります。
これにより爆発1次と同等の騒音が爆発3次の周波数で聞こえるようになります。
弊社は自動車部品メーカーにて30年以上振動騒音の業務を行っており、部品の動き方を理解したうえで試験が行えます。
「仕事量に対して試験担当者が不足しており、必要な評価が社内で回せない」「簡単な試験は外部に任せて、社内のリソースは研究開発に割きたい」などありましたら、お気軽にご相談ください。