COLUMN

NV(振動・騒音)解析

2021/02/26 NV事業

電動化による振動騒音の影響について(1)

現在、自動車産業は転換期を迎えているといわれております。

パリ協定を中心とする地球温暖化対策の一環としてハイブリッド車や電気自動車の割合を高めようと世界的に動いており、日本でも内燃機関の制限が検討されています。
これらの状況を踏まえ、モーターを搭載した自動車は今後、増加することが予想されています。

モーターは回生によるエネルギーの再利用以外に“騒音が少ない”という利点もあります。

今回はハイブリッド車を中心にモーター使用のメリットについて紹介します。

ハイブリッド車にて停車状態からアクセルペダルを一定の踏み代で加速した場合のエンジン回転数を確認します。

加速と同時に測定を開始しており、一定の時間になるまでエンジンが回転していないことから、低車速域ではエンジンは動いていないことがわかります。
これはエンジンの効率が悪い低回転の領域をモーターで駆動させているためだと考えられます。

NV1

次に車内で測定した騒音の特性を確認します。

モーターのみで走行する領域とエンジンで走行する領域を先ほどの測定時間とエンジン回転数の関係性を示したデータを参考に切り分けます。
エンジンで走行する領域はエンジンの爆発によって発生する周波数で騒音が確認できますが、モーターのみで走行する領域では同じ周波数で騒音が発生していないことがわかります。

NV2

アクセルペダルを一定の踏み代で加速させた際の騒音のオーバーオール値を同車種のハイブリッド車とガソリン車で比較します。

ハイブリッド車がガソリン車と比較して静かであり、中でもモーターのみで走行する領域は約5dBの差があることがわかります。

NV3

以上の結果からモーターを搭載したハイブリッド車のほうが静かであることがわかります。

弊社ではパワープラントの種類を問わず評価を受け付けております。
「これまで取り扱った経験のない車の評価をしたい」などありましたらお気軽にご相談ください。

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