09

SATOSHI
MIZUTANI

水谷 覚

駆動技術部 第1設計グループ
2008年 新卒入社

自動車が好きから自動車を仕事に

幼い頃から車が好きだったため、高校生の時には既に、将来は自動車の開発職に就きたいという想いが明確になっていました。「自動車開発」=「機械」というイメージがあり、また、実際に機械系の研究にはエンジンや自動車に関する研究室があるため、必然的に大学へ進学する際は、機械系の学科を選択しました。

卒業研究では、流体工学研究室に所属。希望した理由はジェットエンジン内部の流れなどに関する研究があったためです。しかし、研究テーマを決める際に、流体工学分野とは別に電気自動車に関する研究にも取り組んでいることを知り、自動車好きな私は迷うことなく電気自動車に関する研究を選択しました。
具体的には、先輩が作成した前2輪、後1輪で構成した3輪タイプの電気自動車に対し、更なる高効率化を目指す研究です。この研究は、単に机上でエネルギー損失の低減について考え検証するだけでなく、最終的に四国EVラリーに参戦し完走するという内容でした。そのため、自分の考えをモノとして成立させる必要があり、設計、製作、そして実走まで体験できたことは、今の仕事に役立っていると感じています。

特に、自分自身で設計した物を加工したことは、一番大きな収穫でした。大学の授業でも機械加工に関する座学と実習はありましたが、ワークを決められた通りに加工するだけの内容であったため、こういう加工方法があるのだという感想を持つ程度でした。しかし、自分自身が設計した図面を自分自身で加工したことで、加工ができなかったり、しづらかったりと、作る側の視点も含めて設計しないといけないという事に気付くことができました。

また、大会前には学校に遅くまで残って取り組むことも多々あり、期限までに間に合わせるという大変さについても身を以て体験できた点は良かったと思います。これらの経験があったからこそ、設計職に対するイメージを正しく持つことができたと思います。研究に取り組む前は、「設計職」=「かっこいい」というイメージがなんとなくありましたが、苦労や辛さ、またそれに伴う達成感、充実感などを正しく理解できたからこそ、ミスマッチを生まない就職活動に取り組めたのだと思います。

就職活動では、自動車に関わる設計職に就きたかったため、完成車メーカー、部品メーカーの説明会に参加したり、就職サイトを活用して企業研究に取り組みました。
企業研究をする中で、設計職志望で入社しても必ず設計職に就けるという企業は、なかなかないのだということを知りました。希望は考慮するが絶対ではない。そんな企業がほとんどだった中で見付けたのがモビテック。就職サイトにも「自動車の設計職限定募集」とうたっており、説明会に参加しても自動車業界と設計職に関する説明のみで、まさに自動車の設計職募集のための説明会でした。ここなら必ず自動車の設計職に携わることができると確信できたため、入社を決めました。

常に自ら学ぶという姿勢

入社してから一貫してオートマチックトランスミッション(以下A/T)の設計業務に携わっています。
研修、OJTが終了し、まず担当したのがギヤトレインにおける品質問題対応です。その後、ギヤトレイン部品の原価低減、現調化に関する対応、ケーシング部品の設計を各2年位ずつ経験し、現在は基本新製品プロジェクトのギヤトレイン設計を担当しています。

色々経験しましたが、一番苦労したのは現調化対応です。
現調化とは現地調達化のこと。海外生産拠点において、生産に使用する部品や材料を現地で調達し製造することを意味します。その際、国内で製造したものと同等の品質を保つことができているかを設計的な視点から確認する必要があります。例えば、金属材料において、炭素やマグネシウムなどの含有量は、国やメーカーごとに違います。そのため、材料成分が違うと焼き入れなどの熱処理方法も変更する必要が出てきます。
材料分野は、一言でいうと「マニアック」。幅広い知識・情報がないと対応できない分野です。だからこそ、自ら勉強して知識・情報を増やさないといけません。大学で金属材料に関する基礎知識は得ていましたが、かなり不足していたため、この時は猛勉強の日々でした。

また、ケーシング部品の設計時もなかなか大変でした。この時担当した内容は、アイドリングストップ機能未搭載車両用のA/Tに対し、アイドリングストップ機能を追加するため、ケースにモータを外付けするというもの。「アイドリングストップ」=「エンジンストップ」であるため、エンジンが停止するとオイルポンプの動力が得られず、A/Tとしてはクラッチ・ブレーキの機構を動かすことができません。そのため、モータにてオイルポンプを動かし、クラッチ・ブレーキを機能させギヤ段を形成させる必要があります。
国内向けのA/Tをベースにモータの搭載を検討するのですが、搭載位置は車両メーカー側からの指示があります。しかし、飛び石の問題やブラケット搭載位置などの兼ね合いもあり、車両メーカーの意向も含めた、機能、保護性能、搭載位置などの条件に対し、全てにおいて成立させる解を見出すのは本当に大変でした。
また、それまではギヤトレイン部品関連しか担当したことがなく、ケース部品はそもそも初めてということもあり、新たな知識やノウハウなどが求められたため、この時もかなり勉強しました。

色々なプロジェクトに携わりましたが、共通していたことは新たに学ぶことへの必要性です。要求が変われば、部品が変われば、材料が変われば、加工が変われば、生産拠点が変われば、、、何かが変われば新たな知識や情報、ノウハウを求められるのが設計だと思います。
だからこそ、自ら日々勉強する、学ぶという姿勢が問われる仕事だと思います。そのため、探求心を有した方には向いている仕事だと思います。

技術者として、社会人としての探求

A/Tの設計を担当して10年弱経過しましたが、自信を持って自分はこれが得意だと言い切れる分野はありません。むしろ、まだまだ色々なことを知らないと感じる日々です。しかし、A/Tにおける様々なプロジェクトを経験したからこそ、土台はできたとも思っています。例えば、原価低減を担当したからこそ、検討段階でコスト削減を意識した設計ができるようになったと思います。そういった20代で身に付けた土台をもとに、更に学び、経験を積んで、自分はこれが得意だと言い切れる技術分野を構築することが現時点での第一目標です。

また、技術者としての成長だけではなく、社会人としての成長にも力を入れていきたいと考えています。だからこそ、後輩育成や業務の指示、フォローなど、経験や役割に応じて求められる社会人として当たり前の事を、当たり前にできる人でありたい、それが企業理念である「ヒューマンクオリティの追求」にも通じることだと思います。そのためにも、周りとコミュニケーションをとり、より良い関係を構築し、部下や後輩にとって働きやすい会社作りに取り組みたいと思います。

interview list
INTERVIEW LIST

30歳で決めた異業種からの転職

太田 佳寿 電装技術部 第4W/Hグループ 2008年 中途入社

Copyright © 設計・評価・解析に至るまで総合的に手掛ける自動車開発専門のエンジニアリング企業 株式会社モビテック All Rights Reserved.