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TAKASHI
KAWAGUCHI

川口 隆司

電装技術部 第2W/Hグループ
2009年 中途入社

培ってきた設計技術をもとに
夢を叶える

大学では、主に機械系の分野を学んでいました。そのため、就職活動では「学んだ機械系の知識が活かせること」「モノづくりの上流である設計に携われること」「好きな自動車に関われること」をキーワードに取り組みました。企業研究に取り組む中でエンジニアリング企業の存在を知り、自分の希望を叶えられる可能性が高いと感じたため、1社目は総合エンジニアリング企業に入社しました。

入社後、残念ながら「自動車」という要素は叶わず、物流機器・産業機械メーカーに配属され、荷役運搬機械であるフォークリフトの設計を担当しました。設計内容としては、ベースモデルに対し納品先が要求する仕様を盛り込むカスタマイズ業務。そのため、ランプ類の取付位置変更やボデーサイズ変更、搬送機台の機構設計、制御装置設計、付属部品設計などの機械分野とランプ類の作動方法変更に伴うワイヤーハーネス(以下W/H)の経路設計、回路設計などの電気分野と幅広い分野の設計経験を得ることができたと思います。

3年間フォークリフトの設計を担当していましたが、上司から設計会社を立ち上げるから一緒にやらないかという誘いがあり、起業する段階から仲間に加わりました。しかし、立ち上げてから約1年後にリーマンショックが発生。年数が浅く、まだまだ安定しているとは言えない状況であったため、徐々に受注が減少。そのため、将来を考え転職することにしました。

転職サイトを中心に転職活動に取り組んでいた中、自動車部品の設計職を募集しているモビテックに出会いました。学生時代から希望していたが、今まで叶えられなかった自動車の設計職。卒業して少し時間は経ちましたが、モビテックでやっと夢を叶えることができました。モビテックを選んだ理由は、自動車の設計職募集であったこと以外に、フォークリフトの設計経験が活かせること、あとは結婚していたため、家庭・家族のことを踏まえ転勤がないこと、土日休みであることも選択した大きな要素でした。

お客様に満足していただけるものを提供していくために

入社後、まずは導入研修を受講し、その後OJTの一環としてプロテクタの3Dモデルの修正を担当。入社から2~3ヶ月後ぐらいから新規プロテクタの設計を担当するようになり、現在に至るまで一貫してプロテクタの設計に従事しています。そもそもプロテクタとは何かというと、自動車に用いられる電線の束であるW/Hを熱や水から保護したり、W/Hの形状を規制、固定したりする樹脂部品のことです。私は、主にエンジンルーム内のプロテクタの設計を担当してきました。

プロテクタの設計は、W/Hの経路設計者から依頼がきます。依頼後は、エンジンルーム内のスペース、エンジン周りの温度、排水条件など、完成車メーカーからの車両要件を確認し、要求を満たすプロテクタの形状を設計します。ただ要求を満たすだけのものを設計すると、製造側からの承認は得られないことがほとんどです。なぜなら、W/Hの製造・組み付け作業は、ほぼ手作業で行っているため、車両要件を満たすだけでなく、作りやすさが求められるのです。そのため、完成車メーカー側とW/H製造側との板挟み状態となり、両者ともに納得する着地点を考え出し調整するところが、この仕事の難しいところです。

また、調整的な面だけでなく、技術的な面も難しい業務です。例えば、エンジンルーム内は様々な部品が搭載されるため、スペースが限られています。その限られたスペースにW/Hを通すために、W/H自体の形状を扁平させる場合があります。その際、プロテクタを用いてW/Hの形状を扁平させます。しかし、扁平を追求し過ぎると結果的にW/Hが収まらなくなってしまいます。そのため、最適な扁平を見出すプロテクタ形状にしないといけません。
他にも、樹脂の材質や肉厚の標準値が決まっているため、形状で強度を確保しないといけなかったり、プロテクタは射出成型で作られるため、金型のスライド数を減らしコストを低減させたりと、形状、コスト、生産性、生産工数など、複数の条件を全て満たすものを考え出すのは苦労の連続です。
特に最近は、完成車メーカー側からの意向もあって、プロテクタの数が増加しています。回路や搭載物が増えたことで、W/Hへの要求も高まっており、以前ですとプロテクタが3、4個だったものが、今では平気で20個ぐらい付いたりするため、製造側もすごく苦労する状態です。だからこそ、完成車メーカーの技術的要望を満たし、かつ製造側にとっても問題がないものを設計できた時は、めちゃくちゃ嬉しいですね。

仕事を頑張れるのには理由がある

まずは、達成感が大きいからこそ続けられるのだと思います。担当した車両が量産され街中を走っている姿を目にしたり、モーターショーやディーラーなどで担当した車両のボンネットを開けた時に、自身が設計したプロテクタを直接見た時の喜びは格別です。だからこそ、あの達成感、喜びをまた味わたいという欲求が自然と生まれてくるのです。
また、入社から一貫してプロテクタの設計を担当し、一つの分野を突き詰めていけている点も魅力だと思います。以前勤めていたエンジニアリング企業では、担当している部品や分野が変更してしまう場面がありました。色々なことを広く知ることができる点は良い面でもありましたが、技術の深さに関しては長く携わらないと身に付かないとも感じていました。だからこそ、プロテクタの設計に継続して携われている現在は、一つの事を追求するからこそ得られる深さを感じられるのと同時に、自分自身が技術者として成長できているとも感じています。

他にも、プライベートが充実している点も大きいです。部品設計チームのメンバーとはプライベートも含めて付き合いがありますし、会社公認の「サッカー同好会」に在籍しているため、他の部門の方々とも仲良くさせてもらっています。サッカー同好会の活動は、主に土曜日に活動していますが、これも土日休みだからこそ取り組めるのだと思います。確かに仕事は忙しいですが、きっちり土日でリフレッシュできる環境があるからこそ、仕事も頑張れるのだと思います。

今ある強みを更なる強みに

W/Hの製品開発業務は、私が担当しているプロテクタなどの部品設計分野の他に、車両への最適な搭載を実現化する経路設計分野、車載電気部品、システムにおける車両全体の回路を成立させる回路設計分野、新しい工法を作り上げていく開発設計分野が存在します。現在当社は、これら全ての設計分野に対し取り組んでいます。実は、これら全ての設計分野に対し対応できているエンジニアリング企業はほとんど存在しないため、現時点でも優位性を有した企業と言えるのかもしれません。しかし、更なる強みに変えることで、顧客へのより一層の貢献と当社の安定に繋がると考えています。
具体的には、どの設計分野もほとんどが顧客先内にチームで常駐し設計を行っていますが、全てを顧客先内で行うのではなく、自社内でも開発を行っていく委託化を進めていくことです。顧客先内で開発を行った方が業務を進める上でメリットが大きい場合もありますが、逆に自社内で開発を行った方が開発コストや工数を低減出来たり、業務をシェア出来たりというメリットを見出せる場合もあります。状況・内容に応じて自社内の開発ロケーションを活用することで、今まで以上の付加価値を提供し、更なる強みになればと思います。

また、全ての設計分野を担当できているからこそ、人材育成の面でも強みがあると思います。例えば、経路設計担当者が回路設計や部品設計など他の分野に関する知識・ノウハウを有していたら、より最適な経路を設計でき、設計精度が向上するはずです。設計分野を横断した教育制度を構築していくことで、設計精度向上や設計工数低減につなげていくことができます。

これらのことは、既に取り組み始めています。今後も「モビテックにしかできない」という要素を皆で考え、取り組み、当社の価値を高めていけるよう全力で取り組んでいきたいと思います。

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