より良い製品を生み出し、作り手である製造現場の負担も減らす。

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パワートレインの開発に携わり、外製移管・現調化・工程変更業務を経験してきたU.M.さんにインタビュー。入社後の仕事内容・やりがい・働く環境についてもお話いただきました。

Index

U.M.
駆動技術部
2011年入社/新卒

学生時代の実習や研究を機に「設計」に興味を持った。

バイク好きの父親の影響もあって、子供の頃からバイクに興味を持ち始めました。大学に入学しバイクの免許を取得してからは、自分自身もホンダのCB400に乗っています。大学で機械工学を専攻したのも、機械系のエンジニアとして働く父親の姿を見るうちに、機械分野に自然と興味を持つようになったことがきっかけです。

「なぜバイクではなく自動車関係の仕事にしたのか?」と聞かれることがあります。バイクは趣味であり、趣味と仕事を切り分けておきたかったというのが理由です。そのため、バイク以外の乗り物で業界を絞った結果、自動車業界で働きたいと思うようになりました。また、大学での機械工学実習や研究でのモノづくりを通じて、ゴールに向かって試行錯誤を繰り返す″苦労″とその結果得られる″やりがい″を感じ、設計に興味を持ちました。「自動車×設計」に絞って臨んだ就職活動では、「自動車の開発に必ず携わることができる」ことに魅力を感じ、モビテックへ入社を決意。また、親元を離れての初めての一人暮らしでしたが、転居・住宅補助制度等、福利厚生面も充実しており、安心できると感じました。

入社1年目の経験が今の私の礎である。

モビテックに入社後は、希望していたパワートレインの設計部署に配属されました。入社以降は、パワートレインの中でも一貫してオートマチックトランスミッション(以下A/T)の設計を担当しています。

今までの業務の中で特に印象に残っているのは、入社1年目に経験した外製移管の業務です。外製移管とは主にコスト削減を目的とし、企業が自社の業務の一部分もしくは全部を外部に委託・移管することです。その時の依頼内容は、A/Tの構成部品であるキャリヤ・シャフト・クラッチバック・ギヤ等、合計6部品を一気に仕入れ先へ外製移管するというものでした。
外製移管をするにあたり、従来の品質を保つことができるかどうか、設計として確認していかなければならない課題が沢山あります。例えば、移管先の工場で使用されている切削油・設備のクーラント液など、製品を作るにあたり使用されているものが、従来使用しているものと異なれば、出来上がる製品の質が変わります。バリ取りの方法一つとっても、ショットブラストやバレル研磨・砥石での手加工など様々な方法があり、作り手により異なります。
その他にも、製造する工場が変われば、自ずと輸送ルートも変わります。輸送方法は陸路なのか海路なのか、陸路であればどのくらいの距離なのか、輸送ルートは悪路なのかなど、輸送方法や輸送ルートが変われば、輸送中に製品が錆びたり、傷がついたり、破損する可能性が生じます。

このように、外製移管に伴う″変化点″を正確に把握し、品質を保つことができるか一つ一つ確認し潰し込んでいくためには、設計の知識は勿論のこと、生産設備・加工方法・物流に至るまで、幅広い知識が求められます。その他にも、関連する部署や仕入先との調整能力が求められる等、知識も経験も人脈も乏しい入社1年目の私にとっては、とても大変な経験でした。しかし、周りの先輩方の協力もあり無事に外製移管できたときは、とても達成感があったことを覚えています。この入社1年目での経験が、今でも私の大きな糧となり励みになっています。

まだまだわからないことは多い。それだけこの仕事は、奥が深い。

外製移管の業務を経て、現調化と工程変更の業務に携わりました。現調化とは現地調達化のことで、海外に展開している生産拠点が、生産に使う部品や材料を現地で調達し製造することを意味します。その際に、国内で製造したものと同等の品質を保つことができるかを設計的な視点から確認していきます。工程変更は材料や加工方法などに変更があった際に、従来の品質を保つことができているかを設計的な視点から確認していく業務です。
いずれの業務も″変化点″を正確に把握し、品質を保つことができるか潰しこんでいく業務ですので、以前の外製移管の経験が活きています。また、機械製図・機械加工・材料力学・機械工学実習など、機械工学科で学んだベースの知識も業務に活きています。

これまでの経験を経て、知識や人脈も増えましたが、まだまだわからないことも沢山あるため、本当に奥が深い仕事だと感じています。この仕事の面白さは何と言っても、モノづくりを身近に感じられることです。設計業務の中でも現調化や工程変更は、工場に足を運び、現場でモノを実際に見る機会もあるため、モノや機械が好きな私にとって、やりがいを感じる機会も多いです。また、人と関わることも好きなので、設計部署のみならず、工場や仕入先など、様々な人と関わることができる点もこの仕事の面白さですね。

ワークライフバランスを保ちながら技術者として働き続ける。

私が常に掲げている目標は、全ての業務において、当たり前のことを当たり前にできるようにしていくことです。小さなことかもしれませんが、日々、目まぐるしく状況が変化する開発環境の中で、当たり前のことを当たり前にすることは簡単なことではありません。当たり前のことをしっかりとやり、確実かつ正確に業務を進めていくことが、より良い製品設計に繋がると考えています。そして、より良い製品を生み出し、作り手である製造現場の負担も減らすことができるようにしていきたいです。

モビテックには腰を据えて特定分野の技術を突き詰めることができる環境があり、そういった環境は、技術者としてとても魅力的です。また、エンジニアリング企業ということもあり、男性が多い会社ですが、女性にとっても働きやすい環境が整っていると感じています。周りの先輩社員も産休・育休を取得するだけでなく、復帰後も時短勤務を活用するなど、状況や環境に合わせた働き方ができているため、ワークライフバランスを保ちながら長期的に技術者として働き続けていけるイメージを持つことができます。「組織」の中で「個」を尊重してくれる会社だからこそ、自分らしく働き続けることができるのだと思います。

Profile

U.M.
駆動技術部
2011年入社/新卒
大学では機械系を専攻。新卒で入社し、パワートレインの開発を担当し、外製移管、現調化、工程変更業務を経験してきた。