デジタルエンジニアリングで、モノづくりを変えていく。

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主力事業に続く、第3の柱であるデジタルエンジニアリング領域について、マネジメントを担当するN.Y.にインタビュー。自動車開発で培った高度なデジタル技術を活かした取り組み、そして展望についてお話頂きました。

Index

N.Y.
技術企画部
1997年入社/中途

パワートレイン、ワイヤーハーネスに続く、第3の柱を作る。

モビテックには、高度なデジタル技術をもつ技術者が在籍しています。世の中でデジタルトランスフォーメーション(DX)化の推進が叫ばれる中、私たちは自動車開発で培った3Dデジタル技術を幅広いお客様にご活用いただこうと、デジタルエンジニアリング領域を第3の柱とすべく、事業を開始しました。数名でスタートした部隊も、今ではゲストエンジニアと営業を含め、70名ほどの組織に成長しています。

私たちの強みは、お客様から言われた通り作業をこなすのではなく、これまでに培った経験とノウハウでお客様の困りごとに寄り添い、現場の問題解決や課題の向上(品質向上、期間短縮など)にいかに貢献するかを考え抜くことです。
だからこそ、お客様のニーズから出来ること・出来ないことを明確にし、無駄なこと(やらなくていいこと)があれば、はっきりと伝える。場合によっては、コストを抑えられる別の手段を提案することで、お客様の困りごと解決に貢献します。言うならば、私たちは、モノづくりにおける「デジタルコンサルタント」を目指し、事業を推進しているのです。

当初は、既存のお客様をメインとしての技術提案でしたが、数年前からは展示会への出展やインターネットの活用により、新規のお客様獲得に向けて精力的に動き出しています。近年では、モノづくり業界はもちろんのこと、様々な業界の企業様からお問合せをいただけるようになってきました。

デジタル化がモノづくりの流れを変える。

世の中に3DCADが登場したことで、製品の開発~モノづくり期間は大きく短縮されると思っていました。しかしモノづくりの現場では、今でも2D図面を基本とした見積もりや部品加工、発注内容と現物を照合する現品表、また、組立てマニュアルは2D図から手作業で反映するなど、アナログな部分が数多く残っています。「3Dデータは設計開発の上流工程で使うもの」そういう常識はまだまだありますが、DX時代の到来により、生産部門・調達・サービス・仕入先が同じデータ(情報含む)をリアルタイムで活用することで、初めてモノづくりの効率化を達成できるのだと認知されつつあります。
また今の時代、3D SCAN・3D PRINTER・CAE・VR・CAM・MBD・AI・IoT・RPA・5G・ビッグデータなど、IT技術は次々に生まれています。残念ながら、アナログデータではこれらのデジタルツールは使えません。いえ、使えても一部の効果しか得られないでしょう。それだけ、デジタルエンジニアリングに関わる我々の領域は、広く深く複雑なのです。

私はモノづくり業界におけるキーテクノロジーは、3Dデータだと確信しています。これまでの経験以上の知見が必要となりますが、日本におけるモノづくりのイノベーションになると信じて進んでいます。そういった点も、この仕事の面白みややりがいだと感じています。

高度なデジタル技術で新たな価値を創造していく。

今後、デジタルエンジニアリングの浸透によって、モノづくりだけでなく、世の中も大きく変化すると感じています。例えば、昆虫を3Dスキャンすることで3Dの昆虫図鑑を作ったり、街を3D化しVRと併用することで体験できる3Dマップを作成したり。デジタルエンジニアリングによるイノベーションは、いくつも起こっていくと思っています。

モビテックでも、現在進行中のプロジェクトの一つとして「バーチャル3D教育」というものがあります。WEB上でのCAD教育では、受講者の理解度に差が出てしまう点が課題です。そこで「バーチャル3D教育」では、VR空間でのCAD教育により、複数のディスプレイを同時に表示できることのメリットや講師と受講者のコミュニケーション向上、VR特有の没入感による理解度向上に期待しています。
その他、画像×AI技術を用いて自動判定や自動測定、自動走行——。あまり多くは語れませんが、今後必要になるであろう技術に積極的に取り組んでいます。進んでいく先は未知の領域なので苦労する部分もありますが、その苦労を楽しめるのが、モビテックのエンジニアなのかもしれません。

デジタルエンジニアリングは、発想次第で色々な可能性を秘めています。
モノづくり業界において、技術で必要とされるデジタル技術のプロフェッショナル集団を目指すのはもちろんのこと、これからも、積極的にデジタルエンジニアリングの可能性を模索し、新たな価値を見出していきたいと思っています。

Profile

N.Y.
技術企画部
1997年入社/中途
パワートレイン領域の機械設計をはじめ、採用経験、ワイヤーハーネスのマネジメント兼営業の経験を経て、経営層に。現在、主力事業に続く第3の柱の立ち上げに伴い、技術企画部の部長を兼任している。