COLUMN

デジタルエンジニアリングコラム

2019/10/07 3Dスキャン・リバースエンジニアリング

ATOS5による視認性/操作性検討への3Dスキャン活用

走行中のドライバーの視線は刻々と変化するものです。
また、スイッチパネル等は目線を極力動かさずに手が届き易く、操作しやすい位置になければなりません。

ピラーの位置、ナビの位置、ルームミラー、サイドミラー、スイッチパネルなど、ドライバーの目が動く部位への視認性と操作性を考慮する為に、量産車両の位置を把握する事にしました。
車両の3Dデータがない為、量産車両をスキャンしてリバースエンジニアリングにより3DCADデータ化する事で、その後の設計検討に役立てます。

スキャン中、車両の姿勢が変化してしまうと、スキャンデータも位置がズレてしまうので、そのデータは使用する事はできません。
弊社所有のアーム式スキャナは直径で3.5mの広範囲エリアを一度にスキャンする事ができますが、アームを操作するにあたり、作業者が車に触れる事なく作業する事は極めて困難であると言えます。

車の中に乗り込んでスキャンすれば簡単なのですが、スキャン中の人の移動による重みで車両姿勢が微小に変化して、スキャンデータの位置が微妙にズレる事もあります。
それにより、その後のSTLデータの編集工数に悪影響が出てしまいます。
そこで、今回はスキャナを「ATOS5」を選択し、且つ、調整棒も従来品より長いモノを選択してスキャンする事にしました。

scan_long scan_long2

従来品よりも、調整棒が長いモノを選択しています。(赤色の部分)

ATOS5はブルーライトの光源量が強く、被写界深度も文句なしに深いので、奥まった部位まで一気にスキャンする事が可能です。

scan_bluelight scan_bluelight2

角度を変えたい場合は、車両外側から手を伸ばして角度調整が可能です。
車両に触れる事なく、スキャンする事が可能です。

scan_minamisan

どんどんスキャンしていきます。
ATOS5は、形状の再現性が細かい部分において、くっきりと、より鮮明に表現されるメリットもあります。

stl_voxy

スキャン後の設計検討において必要な部位をある程度スキャン出来たら、STLデータ化します。
全てをしっかりとスキャンするのではなく、設計検討において必要な部位が撮像できていればよいです。

stl_voxy2
stl_voxy3

STLデータを使用して、その後、リバースエンジニアリングを行い3DCADデータ化し、CADデータが完成した後、必要な設計検討を行いました。
弊社では、お客様の使用目的に沿ってスキャナを選択し、リバースエンジニアリングを含めた開発全般でアウトプットが可能です。

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