COLUMN

デジタルエンジニアリングコラム

2020/08/03 リバースエンジニアリング

消えるスプレーを使用したデジタルアーカイブへの活用

近年、デジタルアーカイブと呼ばれる保存やそのデータの活用がメディア等で多く取りざたされているかと思います。

中でも有名なのが、デジタルアーカイブで最も有名な「熊本城の復元工事」。
2016年発生した熊本地震で甚大な被害を受けた熊本城ですが、震災以前に3Dスキャナによって3Dデータ化していた為、崩落した石垣や櫓の位置を90%特定でき、元の位置に戻す工事の効率化に役立っているとの事です。

弊社でもお客様から同様なご依頼があります。
モノは時間と共に経年劣化によってどうしても傷みが出ます。
「昔から大切にしているビンテージ品、思い出が詰まったモノ、世界に一つしかない大切なモノをデータとして残しておきたい」。

今回はその大切なモノに「消えるスプレー」を活用した3Dスキャン事例をご紹介します。

ワークがキラキラ光った光沢品であったり、透明なモノはそのままでは3Dスキャンが出来ません。
白粉の反射防止剤をワークに塗布して、その反射を抑える事で3Dスキャン出来るようにします。
しかしながら、3Dスキャン後に掃除をしっかりと行ったとしても、微妙な隙間や段差に白粉が多少なりとも入り込んで残ってしまう恐れがあります。
ビンテージ品や大切にしているモノに白粉が残る事は誰だってイヤ!ですよね。

Van1

勿論、3Dスキャンもしっかりと出来ています。

Van2

ご紹介した反射防止剤は「昇華する性質」を持っています。

昇華とは固体が液体になる事なしに直接気体になる現象です。
白粉は固体ですが、昇華する事でワークの表面には一切残りません。
※ 3Dスキャン前と後で反射防止剤を塗布したワークの重さを軽量してもその差は0mgで粉粒子の重さ分は完全に無くなっていました。

但し、難点なのは3Dスキャナの取得する点間距離が細かすぎると、白粉粒子自体を3Dデータ表現してしまう点です。
現時点では、高解像度のレンズを使用するワークが小さい精密部品への3Dスキャンには不向きと言えますが、一般的なレンズであれば粒子を再現しませんでした。

工芸品、仏像、発掘土器、器など高解像度のレンズを使用しないデジタルアーカイブとしての3Dスキャンの活用に期待できます。
弊社ではこの「消えるスプレーの販売」も行っておりますので、ご用命があればご相談下さい。

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