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モビテックブログ

2018/02/27 EVバイクプロジェクト

EVバイクプロジェクト~vol.53 弐号機開発始動~

皆さんこんにちは。
評価Gの田井中です。

昨年は、一昨年の課題だった『車両安定性』を改良し、モビテックとして2度目のボンネビルに挑戦致しました。

結果はご存じの通り、前例の無い荒れた路面により思う様に記録が伸ばせず、最高速は250km/hと記録更新には至りませんでした。
その為、このままではEV-01Zの実力を見極める事ができないので、急遽、アスファルト路面で行われる『コロラドマイル』に参戦し、目標としていた300km/hオーバーを出す事ができ、コロラドマイルの電動バイク最速記録を打ち立てる事ができました。

しかし、300km/h以上を出す事はできたものの、我々が目指しているFIM公認の世界最速記録(317km/h以上)ではありません。
という訳で、今年も8月末に行われる『Bonneville Motorcycle Speed Trials 2018』を目指し、弐号機となる新規車両(EV-02)を開発して、3度目の挑戦をします!

我々EVバイクチームは昨年のレースを振り返り、3つの課題について対策を”EV-02”に盛込むこととしました。1点目は『悪路での走破性UP』、 2点目は『車両安定性UP』、3点目は『出力+空力性能UP』です。

先ず、『悪路での走破性UP』ですが、これは元々、歴代のボンネビル出場車両は後輪にサスペンションを持たない車両(リジット構造)が大半だった為、我々のEV-01も同じくリジットとして設計しました。
しかし、上記の通り自然環境の悪化により年々ボンネビルの路面状況が悪くなっており、とてもリアサスペンション無しでは走れない状況になってきました。
その為、EV-02ではスイングアーム構造とし、リアサスペンションを追加した仕様にします。

次に『車両安定性UP』についてですが、一昨年から苦しんできた“車両振動”に対してEV-01Zは完全に揺れなくなった訳ではなく、コロラドマイルでは減速時に揺れる現象が再発してました。
また、ボンネビルにおいても路面や横風の影響を受けると安心してアクセルを開けられず、車両バランスをもっと良くしないとコンディションの悪い中では不安定になる事が分かりました。その為、これまでのボンネビルに特化した車両設計の考え方を一度捨て、“普通のバイクの様に安心して乗れるマシン”、をコンセプトに車両設計をやり直しました。

数ある車両諸元の中でも着目したのは、重心位置(上下、左右、前後のバランス)とホイールベースです。フレームを新規設計し、可能な限り市販車に近づけられるレイアウトとしました。
また、スイングアーム構造を採用するにあたり、アンチスクワッド(チェーンの引張り力で後輪を地面に押付ける力)を発生させる為、ギヤボックスをモーターに追加し、市販車に近いチェーンレイアウトにする事にしました。

EVバイクプロジェクト~vol.53 弐号機開発始動~1

最後に『出力+空力性能UP』ついてです。モーター、バッテリー等のパワーユニットについては、アスファルト路面では300km/h以上出せる実力がある事は分かったのですが、ボンネビルの路面状況悪化により想定していたより、路面とタイヤ間でのロスが発生する事が分かりました。
その為、現状より出力と空力性能を上げる必要があります。

しかし、パワーユニットに関しては今年のボンネビル出場を目標とすると、現状で入手可能な最高のパーツを既に使っており、大幅な出力UPは望めません。
その為、現状のバッテリーの限界把握を行い、ギリギリまでバッテリーの性能を使い切る事で出力のUPを図ります。

また、高速域での効果が高い空力性能に関しては、カウル形状の見直しによって高効率化を図ります。
これまでは、正面から見ると丸い形状をしていたのを、玉子型にし、前面投影面積を下げます。
また、昨年の走行データからオイルクーラーの冷却を積極的に行わなくても、あまり油温が上昇しない事がわかった為、車両前面に設置したダクトを廃止し、CD値を下げる作戦です。

EVバイクプロジェクト~vol.53 弐号機開発始動~2

今年は昨年よりやることが盛りだくさんですが、7月初旬の車両発送までに何とか、上記の内容を盛り込んだNewマシンを開発するつもりですので、関連会社の皆様、モビテック関連部署の皆様、本年も引き続き御協力と応援を宜しくお願い致します。

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