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モビテックブログ

2016/05/07 EVバイクプロジェクト

EVバイクプロジェクト~vol.24 2016年度の取組み~

皆さん、こんにちは。
評価Gの田井中です。

今回は2016年度の取組みと題しまして、
2016年8月末に行われる『Bonneville Motorcycle Speed Trials 2016』に向けた、EVバイクプロジェクトの活動内容を紹介したいと思います。

昨年は天候不良により走る事ができなかったボンネビルですが、万全の状態で臨めたかと言うと、そうではありませんでした。
レースに間に合わせる為にマシンを急いで組み上げ、走っても大丈夫と言う最低限の確認だけを行って、本番に臨んだ状態でした。
本来の車両開発であれば、設計⇒試作⇒評価のサイクルを数回行って、問題点を解決してから本番(量産)に臨むものですが、満足な評価を行う時間もなくレース当日を迎えておりました。
そこで、2016年度は有るべき姿に立ち返り、本来計画していた評価項目を実施し、問題の抽出・対策を行っていきます。

先ず、始めに実施すべき項目は『車両の安定性』に関する項目です。
ライダーの水谷氏が安心してアクセルを全開にし、300km/h以上を出すことができなければなりません。
しかし、昨年末から実施した実走評価(Vol.23参照)では車両のふらつきが発生し、とても300km/hを出せる状態ではありませんでした。
初期設計では、市販車に比べホイールベースも長く、キャスタ角も寝かせており、直進安定性は十分有ると考えていたのですが、実際はそうではありませんでした。
ふらつき要因を解明すべく、二輪の安定性に関する資料を調べたり、また、大学の先生方や有識者の方々にも相談に乗って頂き、要因を絞り込んで行きました。
そして、2月、3月に昨年もお借りした(財)日本自動車研究所の直線1.5kmのコースを使って、いくつかの対策案の検証を行いました。
始めに分った事として一般的な二輪の振動モードである『ウォブル』と呼ばれるハンドル周りが振動する現象の対策を行ったところ効果がありました。

具体的な対策としては、以下の3点です。
(1) ハンドルポジションUP:前輪の重心位置UP(写真下が変更前、上が変更後)
(2) タイヤの銘柄を変更(ブリジストン⇒メッツラー) :タイヤ剛性UP(写真左が変更前、右が変更後)
(3) ホイール重量UP(ゲイルスピード⇒隼純正):ジャイロ効果UP(写真右が変更前、左が変更後)
ハンドル位置タイヤ・ホイール変更

他にも現状のアッパーカウルは横風の影響を受けやすく、前方からの風が不規則にライダーへ当る事により、ライダー自身が揺らされる事も分りました。これらの対策を行い、Max240km/hは出す事ができましたが、まだ、完全に揺れが消えた訳ではありません。引き続き、前輪周りのセッティング及びアッパーカウルの対策を実施して300km/h以上を出せるマシンに仕上げていく予定です。

次に取り組むべき課題は『空力』です。
空力は先に述べました通り、車両の安定性にも影響してきます。
そして、300km/h以上の高速で走ろうとした場合、空気抵抗は無視できない存在になります。

空力性能を検証するために、今年度は以下の3点を中心に活動を行う予定です。
(1) 風洞試験 :空力性能の確認
(2) 流体解析 :各パーツへの影響度合いの確認
(3) 実走評価 :実走での挙動確認
※写真:車体周りの風の流れを見る為に、タフトを付けて走行
(撮影:フォトグラファー岩崎氏)

空力の詳細は次回、紹介させて頂きたいと思います。

タフト装着走行試験

今年度も課題が盛りだくさんです。
7月末のアメリカ発送までに何とか、安定性と空力を両立させたマシンを開発したいと思いますので、関連会社の皆様、モビテック関連部署の皆様、引き続き御協力をお願い致します。

(記)評価G 田井中

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