2023/06/30 NV事業
今回は、ドライヤーの騒音測定事例を紹介します。
ドライヤーの騒音測定は、その中心から背面と側面に1[m]離した2点にマイクを設置し、2点の平均騒音レベルで評価を行います。
風量の違いやメーカーの違いでどのくらい騒音レベルに違いがあるか見ていきます。
測定方法の詳細は、日本産業規格の” JIS C 9613”をご確認ください。
測定結果(O.A.値)
メーカーA
風量:1.3 [㎥/min]
騒音レベル:67 [dB]
メーカーB
風量:1.6 [㎥/min]
騒音レベル:76 [dB]
同じドライヤーでも、風量やメーカーが違えば騒音レベルに約10 [dB]の差がある事が分かりました。
10 [dB]の差を日常で耳にする音の大きさで例えると、日常会話と目覚ましアラーム程の差になります。
今回は上記測定と同時に、距離違いでマイクを設置し、距離減衰量の実験値と計算値の比較検証を行いました。
測定位置は、ドライヤーを中心に、1.0[m]、1.5[m]、2.0[m]離した3点です。
※ドライヤーに対し、同一直線状に配置しておりませんが、音のエネルギーは球状に均一に広がることから、距離減衰量は測定物(ドライヤー)からの直線距離のみで決定すると考え、この配置になります。
測定距離を2022/6/30記事『音の距離減衰について(理論式編)』で述べた計算式に代入し、P1位置(ドライヤーから1[m]離れた位置)に対する、P2、P3位置の距離減衰量を計算していきます。
ra:ドライヤー⇔P1の距離
rb:ドライヤー⇔P2、P3の距離
をそれぞれ代入して計算します。
それに対し、実験結果は以下になります。
計算結果に対し、最大1.0 [dB]に誤差を押さえて測定することができました。
弊社では様々な環境での振動や音の測定・解析を受け付けておりますのでお気軽にご相談ください。