2023/07/31 NV事業
今回は、伝達経路解析結果をもとに、実稼働解析とハンマリング試験を行い「なぜその経路の寄与が大きくなったのか?」を調査する解析手法の例を紹介します。
下記モデル(図1)を使用して伝達経路解析、モード解析(実稼働解析、ハンマリング試験)を実施しました。
まず、伝達経路解析を行う前に、どの周波数にピークを持っているか確認します。
ターゲットの振動データ(図2)では、80Hzのピークが大きいことを確認できます。
上記で確認した80Hzのピークに対して伝達経路解析を行い、伝達寄与を確認します。
下記伝達経路解析結果から、80Hz付近では経路①③の寄与度が大きいことを確認できます。
経路①③の寄与が大きくなった要因として、伝達関数の違いが考えられるため確認します。
図4より、経路①③の伝達関数が大きく、経路②の伝達関数は小さいことを確認できます。
また、80Hzにはピークがあります。
伝達関数にピークがあると言うことはモードが存在します。
実稼働解析とハンマリング試験を行い、80Hzのモードを確認します。
上のアニメーションは、実稼働解析とハンマリング試験で確認した80Hzの動きになります。
どちらも同じモード(経路①③が大きく動くモード)が存在することを確認できます。
伝達経路解析で経路①③の寄与が大きかったのは、このモードの影響を受けていたことが分かります。
以上より、各種解析で課題となる周波数の要因調査が可能です。
弊社では、伝達経路解析で寄与度調査、実稼働解析やハンマリング試験で注目周波数のモードを確認することも可能となります。
「振動、騒音の対策をしたいがどこを重点的に対策すればいいのかわからない」「ハンマリング試験を実施してモードを確認したい」などありましたらお気軽にご相談ください。