2023/11/09 NV事業
弊社ではインパクトハンマーを複数用意しており、目的や評価物によって使い分けています。
今回はハンマリング試験におけるインパクトハンマーの選定が重要である事例を紹介します。
【検証内容】
鉄のプレートに対し種類の異なるインパクトハンマーを用いて加振を行い、注目周波数に対する加振力と伝達関数の結果から適切なインパクトハンマーを確認します。
使用したインパクトハンマー
・大型ハンマー
・中型ハンマー
・小型ハンマー
※チップ、エクステンダマスの条件は同一とする。
【結果】
■インパクトハンマー違いにおける加振力の比較
各インパクトハンマー違いにおける加振力を図2.に示します。
インパクトハンマーが大きくなるにつれ加振力の最大値が大きくなります。
一方、インパクトハンマーが大きいと高周波数側に加振力が伝わりにくいことが確認できます。
■各インパクトハンマーにおける加振力と伝達関数の関係
各インパクトハンマーにおける加振力と伝達関数の結果を図3. に示します。
■インパクトハンマー違いにおける伝達関数の比較
インパクトハンマー違いにおける伝達関数を図4. 5.に示します。
大型ハンマーでは中型、小型ハンマーの結果と比べ乖離が確認でき、不適切だと考えられます。(図4.中P1)
小型ハンマーでは、低周波数の加振力の小さいことによる伝達関数へのノイズの影響が確認でき、不適切だと考えられます。(図5.)
以上の結果より、今回の試験では中型ハンマーが適切であり、目的の注目周波数に応じたインパクトハンマーの選定が重要であると言えます。
弊社では、目的や評価物により使用するインパクトハンマーの選定を行っています。
「ハンマリング試験で注目周波数範囲の結果が得られない」、「種類が異なるインパクトハンマーで試験をしたい」などありましたらお気軽にご相談ください。