エンジニア対談

設計という仕事が僕の人生観を変えた 佐藤 恒秀 情熱を担当する設計に込めていきたい 下村 研二

考えをカタチにする喜び

佐藤
「下村君は、どうしてモビテックを選んだんだっけ?確か、自動車好きというよりは、もっと別の理由だったよね?」
下村
「はい、僕はモノづくりがやりたかったんですよ。だから就職活動中は『設計』って言葉をキーワードに、製造メーカーからエンジニアリング企業まで幅広く企業研究をしていました。その中で、製造メーカーの場合、設計職希望で入社しても希望通り配属されるか分からないし、希望通り配属されたとしても、部署異動で設計以外の業務に就くことがあるって話を聞いて・・・。あと、エンジニアリング企業でも、生産技術や実験評価とか、設計以外の職種になる可能性もありましたし。そんな中、モビテックなら確実に設計業務に携われるということで、入社を決めたんです。そういう佐藤さんは、自動車好きが高じて就職することになった、って聞きましたけど?」
佐藤
「そうだよ。僕は転職してこの会社に入社したんだけど、前の会社では自動車部品用の金型に関わる仕事をしてたんだ。でも、仕事をしていく中で、やっぱり金型ではなく自動車部品そのものに携わりたいって思いが強くなって、ついに転職してしまったわけ。だから、今のオートマチックトランスミッションの設計業務はすごく楽しい」
下村
「佐藤さんは、業務量がとても多くて、本当に忙しい中で仕事をされてますけど、いつも充実してるって雰囲気が伝わってきます。そもそも佐藤さんにとって、設計業務の一番の魅力はなんですか?」
佐藤
「ありきたりかもしれないけど、自分が考えた物が形になって市場に出ることかな。自動車の部品って、精度を1000分の1mmぐらいまで求める物があるよね。そんな高品位のモノが、多いときには月間数万という単位で生産されて市場に出るからね。達成感は大きいよね」
下村
「そうですよね。僕も同じです。自分が考えた物が形になるのは凄く嬉しいです。僕は、量産品だけでなく、試作品や粉末モデルが出来上がった時点で、もう嬉しさひとしおです」
佐藤
「あと設計を通じて、ロジカルな思考が身に付いた点は良かったと感じているよ。学生時代には全くなかったからね。業務だけでなく、建設的に物事を考えることは、普段の生活でも活きている。ロジカルシンキングは、自分にとって大きな武器になったと思うよ」

助けることは簡単、だからこそ見守るんだ

下村
「ギヤトレインの担当になって、佐藤さんは今年で5年目ですよね。今までで一番の思い出って何ですか?」
佐藤
「コスト削減に大きく貢献できたことかな。リーマンショックの波を受けて、今まで以上に原価低減を求められたことがあったんだ。その時、僕は担当していたある部品に注目したんだよ。その部品は、ギヤノイズ(ギヤ同士の噛み合いによって発生するノイズ)を低減させる目的で、当時僕が担当していた機種全台に搭載されていたんだ。でも、実は全台でギヤノイズが発生していたわけじゃなく、ある一定条件が重なって生産されたときに、問題が発生するんだ。その一定条件が成立する確率は約100分の1。その100分の1台のために、ギヤノイズ対策部品が全台に組み込まれていたんだよ。それを踏まえて色々調べると、検査時にギヤノイズが発生した場合にだけ、対策部品を組み込むというやり方を見つけたんだ。今回はこれがベストだ!って思ったね。そうすれば、残りの99台は対策部品が要らなくなるから、全体としてコストを下げることができるしね」
下村
「ギヤノイズを完全に発生させない方向で進めるのではなく、検査や組み付け段階まで含めて考えるって、柔軟な発想でしたね」
佐藤
「確かに、本来は設計上で完全にギヤノイズを発生させないのがベストだね。そもそもギヤノイズが発生しなければ、その部品自体は必要ないわけだから。でも今回の場合、ギヤノイズを完全になくすための設計変更に取り組んだり、加工方法を変えたりすれば、最終的に原価は下がるかも知れないけど、トータルコストは大きく上がってしまう。実際、それだと意味がないからね。苦労して様々な案を検討して、自分がベストだと思う提案が採用された時は、凄く嬉しかったよ。顧客先の部長にもほめられたしね。逆に下村君にとって思い出深い設計業務は?」
下村
「そうですね、僕はコンバータハウジング(トルクコンバーターを格納し、トランスミッション本体とエンジンを結合するための部品)の強度アップの設計に取り組んだときですね。あの時は大変でした。設計し評価したら壊れて、その不具合を改善したら、今度は他の部分が壊れ、そんな事の繰り返しでしたからね。徐々に期限も迫ってきて、時間的にも厳しくなって本当に焦りましたよ。最終的には間に合わせることができたんですけど、3回も設計をやり直すことになりました」
佐藤
「そうだったね、そんなこともあったなあ(笑)」
下村
「あの時は、皆さんに救われました。チーム自体は少人数での編成でしたが、社員同士担当部品や業務が違っても、色々アドバイスをくれたり、励まし合ったり、労ったりしてくれて。佐藤さんも『大丈夫か』ってよく声をかけて下さるので、すごくありがたかったです」
佐藤
「今はリーダーとして僕がスケジュールを組んでいるから、実業務の下村君に遅れが出ると、チーム全体の責任になる。だから、当然放ってはおけないよ。だからと言って、すぐに助けることもしないようにしてたんだ。助けることは簡単。けど、助けて代わりにその業務をやってしまうと、下村君自身の成長機会を奪ってしまうからね。だからギリギリまでチャレンジしてもらうようにしてたんだよ」
下村
「そういう考え方だったんですね」
佐藤
「普段、こういうことはなかなか口に出して言わないからね。これからも頑張って一つひとつチャレンジし、一歩一歩成長していって欲しいね」

一人ひとりの上昇志向が会社の明日を創る

下村
「佐藤さんは自動車同好会に所属してますよね。レースに出るっていう話を聞いたんですけど、本当ですか!?」
佐藤
「K-4耐久レースのことかな。既に1回参戦してるよ。K-4耐久レースって、軽自動車を用いた耐久レースのことなんだ。初参戦した前回は、4.5時間の耐久レースだったよ。K-4耐久レースは各地でいろいろ開催されているけど、富士スピードウェイとかで開催する大きなレースイベントもあるんだ」
下村
「4.5時間!?凄いですね。やっぱり、レース車両を製作するうえで、仕事で身に付けた設計スキルは活かせたりするんですか?」
佐藤
「活きてくる部分は当然あるよ。どの部分を改良すると、どこが効いてくるのか、とかね。でも、逆も結構あってね、この同好会の活動が、仕事に活きてるって感じるんだ。今の設計業務は、要求仕様を満たして形にする仕事がメイン。製品の企画から関わることはほとんどない。実際は、要求仕様を満たすことを考える事自体難しいんだけど、やっぱり、ものづくりの原点は企画の部分にあると思う。レースでの活動は、企画部分の要素も多々あるから、それに関する思考力や技術が伸ばせると思うんだ。その技術が高まれば、業務領域を広げることにも繋がる。だから、同好会活動を通じて、そういう技術的な企画力を備えた人材が増えればいいな、って考えてる。もちろん、自分も含めてね」
下村
「うわー、凄い上昇志向ですね。確かにうちの社員は、上昇志向の人が多いように感じてます」
佐藤
「うん、確かに多い。例えば、勉強会も上司から言われてやっているわけじゃないよね?『こういうことは知っておいた方がいいよね』っていう意見がみんなから出て、自主的に開催している。そういう会話が自然と出てくるのも、うちの会社の長所だと思う」
下村
「そんな先輩方に、僕自身も日々影響を受けているんですよ。情熱は目に見えるものではないですけど、自分の設計に全ての想いを込めていきたいと思います!」
佐藤
「おおっ、それは名言だね!その調子でこれからも一緒に頑張ろう!」

先輩が語るエンジニアヒストリー

岸川 尋昭 平岩 克也 清水 浩雄

エンジニア対談

下村 研二 佐藤 恒秀 佐久間 崇博 中島 崇志 徳永 貴之 鳥倉 年則

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